2009年10月4日に発行された中日新聞朝刊記事を紹介します。
私たちの会社には、食育のボランティアサークール「大豆きっず倶楽部」があります。これは、創立15周年を迎えるときに自分達で出来る企業理念の具体的活動は何か?スタッフ達と考えて生まれました。私たちの会社の企業理念は、「日本の農業を応援する」「地球の環境問題を考える」「食文化の継承と創造をする」「地域貢献を実践する」という4本柱で出来ています。これらのエッセンスを入れながら模索した時、私が以前より個人的に行っていた学校での子ども達との豆腐教室に注目をしました。この活動を社内ボランティアで行おうというのもスタッフ達からの意見からでした。そこで、社内の有志をつのり高浜市内にある5つの小学校に協力をいただいて、一ヶ月に一校というペースで学校の屋外で豆腐作り教室を行ないました。スタッフ達は初めての活動で手ごたえと楽しさを実感しました。
そして、15周年の式典に私の個人的に交流のあった料理研究家の辰巳芳子先生が会長をされているNPO法人大豆100粒運動を支える会(www.daizu100.com)に来ていただき講演をしてもらい、自分達の活動の方向性を改めて確認しました。その時の大豆100粒運動の意志の話です。「生命は、もろいものです。とりわけ、幼い生命は大変傷つきやすいものです。それは、どれほどあっても充分とはいえぬほどのものです。この命を大切にいたしたく、手はじめに、この国の大豆を再興することから手をつけました。(略)」。私たちの会社設立の原点になった子ども達への安全安心で美味しい食べもの作りの根幹と同じでした。実際に大豆を育てることの大事さの必要性を感じ、地元の農家とJAさんにお願いして田んぼを借りました。7月に豆まき、10月に枝豆ちぎり、12月に収穫、2月に豆腐作りという現在の形の原型が出来ました。さらに農作業をし、子供達で一品食事メニューを作るということも含めました。みんなで囲む青空の下のご飯は、本当に美味しいです。何より自分達がご飯を作る喜びを感じる子ども達の笑顔は、何にも代えがたいものがあります。人を喜ばせることを知った子ども達は、きっと人にやさしくなれる気がします。高浜の食育ガイドラインの骨子「食育とは、生きる力を育てるものです。」まさにこのことかといつも思います。
中日新聞朝刊 連載「味な提言」全6回掲載